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すこし離れた場所に位置する「アゴーラ」の冠をもつ2館⼀体のホテル。「茶の湯の心でお迎えする邸宅〈＝茶邸〉」という共通項を守りつつ、それぞれの「まち＝通り」を重んじ、趣の異なる“まちごころ”を感じられるデザインとしています。

四条通と油⼩路通の北東角に位置する「アゴーラ 京都四条」。

祇園祭の舞台となる四条通に⾯し、永くこの地で歴史を重ねてきた賑やかで華やかな京の町衆⽂化の名残を感じるまち。その⽂化を育む町家からインスピレーションを得ました。

また、四条通からほど近く⻄洞院通に⾯した「アゴーラ 京都烏丸」。

京の都を南北に縦断する⻄洞院通は、室町時代には数多くの酒屋が軒をつらね、商⼯業の中⼼であった場所。かつてここを通り御所や貴族の邸宅にむかって運ばれたであろう優美な品々をイメージし、⾵流を好む⽂化⼈＝“数寄者”のための邸宅、数寄屋造りをインスピレーションを得ています。

新しきものに歴史をくわえるべく重んじたことは、新しきものと伝統を感じるものの塩梅です。

新しく造られるものからは無駄をそぎ落とし、使い古されることのないものづくりを志しました。そこに古来の技法や天然素材を要所に加え、また⼿仕事を感じるものを随所に散りばめることにより新しきものに深みを与えます。

賑やかで華やぎのある「アゴーラ 京都四条」、優美で静けさの漂う「アゴーラ 京都烏丸」。

両館がまちに根付き、訪れる⼈々がそれぞれの“まちごころ”にふれる場所となればと思います。