伝統を継ぐことは“新しき”を繋ぐこと。
京都のために、特別に誂えた茶釜。
茶の湯のもてなしのある邸宅<=茶邸>を象徴するようにしつらえれた茶釜は、400年以上鋳物を家業とする畠家の当代である若き釜師 三代 畠 春斎 によるオリジナル。伝統と歴史に対する敬意を払いつつも、新たな茶の湯スタイルの創造を模索するという彼の作風は、非常に美しいラインで、現代的でシャープな印象の中にも、鉄を感じさせないような柔らかさがあります。しかも、しっかりと伝統を感じさせる品格と普遍性も兼ね備えた絶妙なバランスが特徴的。
当ホテルのために、思いを込めて制作された「アゴーラ 京都四条」の四方釜と、「アゴーラ 京都烏丸」の六角釜。ともに、この釜を見るためだけに訪れていただく価値のある茶釜と言えます。
四方釜
この四角形の釜は、京都の通りに着想を得たデザイン。南北と東西の通りが垂直に交わる街並みは整然とした美しさがあります。
六角釜
六角形の釜は、縦筋の文様には水や風の流れと、格子の美しい京都の街並みを表現。茶の湯に使われる京都の水脈を感じさせます。
三代 畠 春斎 Hata Shunsai
1976年富山県生まれ。父である二代畠春斎に師事し茶釜づくりを習得。2009年に三代目を襲名。先代から受け継いだ技術を守りつつ新しい感性を融合させ、柔らかさと鋭さが共存する形を特徴とする。
2007年第54回日本伝統工芸展朝日新聞社賞、第60回日本伝統工芸展NHK会長賞、2018年第47回日本金工展石洞美術館賞などを受賞。
パブリックコレクションに東京国立近代美術館、メトロポリタン美術館、薬師寺(奈良県)などがある。